オーディション制の廃止

 昨年からオーディションを実施していましたが、2024年の3月26日からオーディション制は廃止になりました。

 2年でプロレベルとなると、ある程度歌える人からでなければ時間が足りません。それがオーディション制にこだわっていた理由です。

 しかしこれには似た様な経験がありました。私(代表)は過去に、Triple M music art Classという音楽教室を運営していましたが、オーディション無しで誰でも受講出来る一般コースの他に、オーディション有りのアメリカデビューコースというコースがありました。今はサブスクリプションでアメリカデビューする事は難しくはありません。売れるか売れないかとなると別の話ですが。しかし当時はまだサブスクはなくCDの時代でした。

 私はアメリカ全土の実店舗のCD屋でCDを販売するというルートを持っていました。これは当時は貴重で、記憶は定かではありませんが、数十名から百名くらいのオーディションの応募がありました。しかしデモ音源での一次審査での合格者はたったの1名だったのです。

 ことオーディションとなると私は厳しいですから、兄弟レーベルのSoul arrangementのオーディションでは1箇所、音を外しただけでpitchyだと言って落としています。音痴は英語でtone deafですから、pitchyは音程は合っていても、若干音が高かったり、低かったり、ピッチが外れているという意味ですので音痴とまでは決して言いませんが。しかし1曲3分くらい歌った中で1箇所音程がズレただけ不合格という事です。

 Soul arrangementはJ-cuteの様に養成所ではなく即戦力のプロを募集するオーディションですので、今回廃止になったJ-cuteのオーディションとは全く審査基準が違ったのですが。J-cuteのオーディションは2年の養成でプロになれる可能性があるという事が審査基準でした。Soul arrangementのオーディションの応募者は在日の外国人ばかりですので、応募者の歌唱力のレベルはかなり高く、普通に考えればプロレベルの方々ばかりです。しかし私は1箇所、音が外れただけでもプロとは認めません。とは言いましても、これはレーベルなら当然の審査基準だと思います。決して私が特別に厳しいという訳ではなく、プロの世界では当たり前なレベルの厳しさの審査基準だと思います。

 プロシンガーでも生で歌えば1曲で1箇所音程がズレるくらいの事はあります。問題はなぜ1箇所音程がズレたデモを送って来たのかという事なのです。本人に音程がズレたという自覚が無いと捉えるからです。そこが致命的なマイナスになる訳です。これは他社のオーディションでも同様だと思いますので、ご参考にして頂けたらと思います。本人に自覚があれば、デモは送る前に何度でも録り直せる訳です。手抜きだとか、失礼だとかの問題ではなく、自覚があるかないかを疑う訳です。

 レコーディングでは作品を商品として完璧にする為にセクション毎に、一つのセクションで何十回も録り直す事もあります。デモもそのプロクオリティでなければいけないのです。

 話は戻り、アメリカデビューコースはグループでのデビューのオーディションだったのですが、その合格者の方がグループではなくソロでデビューしたいという事で、二次審査の面接で不合格になりました。その方は本当に歌が上手かったです。

 結局アメリカデビューコースは一般コースの生徒達から選抜して始動したのですが、1年経ってメンバーが脱退したりとトラブルがありデビュー前に解散してしまいました。もったいないですよね。オリジナル曲も4曲出来ていました。

 しかし1名の一次審査合格者を除き、オーディションに応募して頂いた方達よりも、一般コースの生徒達の方が歌が上手かったのです。これが今回、オーディション制の廃止に踏み切った理由でした。

 私はプロフィールにある様に初心者やアマチュアから教えるトレーナーとしては10人に1人をプロにしたという実績を持っています。プロ志望ではなく趣味の方々も半数位いらっしゃいましたので、趣味の方々を外すともっと高確率だった訳です。単純にプロ志望の方々だけに絞ると5人に1人をプロにしたという実績がある訳です。音楽教室の場合は100人に1人がプロになれるかなれないかというのが普通だと思います。どこの音楽教室も半数は趣味の方々だと思いますので、10人に1人で計算しても10倍の実績があるのです。

 初心者も受講出来るという事にしましたので、2年で初心者をプロレベルにするというのは大変な事です。しかし13年教えていましたが、10年経った時から数段に教え方が上手くなりました。

 とは言いましても、J-cuteの場合はデビュー100%ですので10人中10人をプロにしなければいけません。2016年にボイストレーナーを引退して8年間のブランクがありますが、アーティスト活動をしていた時も、常にまた音楽を教えたいという気持ちがあり、どうしたら10人中10人をプロに出来るかという教え方を整理し、今はその自信があります。もちろんプロになる為には養成生本人の努力も必要ですので、全員が努力を出来るという事が大前提での話ですが。

 正直言えばオーディション無しで、2年で初心者もプロにするという事には大きなプレッシャーはあります。楽器の場合は初心者はそれは下手ですが、しかし歌の場合は本人が初心者だと思っていても、歌が好きでずっと自分で歌が上手くなる為に研究や練習をしていた人の中には、プロ顔負けの歌唱力がある方々も教室時代に多数いらっしゃいました。もちろん音痴な方々もいらっしゃいましたが、音痴は基礎トレーニングで治せます。

 これがオーディションを廃止した理由です。誰でも受講出来ますし、そんな歌好きな人が集まって10人中10人プロにする事を目標とし、オーディション制を廃止し、多くの人に受講して頂きデビューしてもらえたらと思っています。もちろん歌に自信のない方でもプロになりたいという気持ちと、歌が上手くなる為に努力が出来るのであれば大歓迎です。

 教える立場とすれば、この決断には勇気が要りましたが、ゼロからスタートのアイドルグループ。青春映画みたいで物語的には良いのではないか。と今では思っています。

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